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コラム
素朴な疑問。カギって郵送して大丈夫なの?
2024/4/4 更新
鍵の専門家が丁寧に教えます!
突然ですが、少々小話にお付き合いください。
仲の良い夫婦と2人の子どもの4人で幸せに暮らす、ある家族がいました。
旦那さんのお仕事は異動の多い営業マンです。
ある日、そんな旦那さんに長期出張の辞令が出ました。
会社からは社宅を借りるので家族みんなで引っ越しても良いと言われましたが、奥さんと話し合った結果、旦那さんだけ単身赴任することに決めました。 こうして旦那さんは遠くの土地で家族と離れ、一人で暮らし始めたのです。
しかし、二重生活を始めてすぐに、ある問題が発覚しました。
旦那さんが自宅の郵便ポストの鍵を持ったまま出張に出てしまったのです。
いち早く気がついた奥さんはすぐに旦那さんに連絡しました。
「郵便ポストが開かなければ大切な手紙や郵便物、新聞も見れないわ、どうしましょう」
旦那さんは慌てる奥さんに落ち着かせた後に、こう言いました。
「すぐに鍵を送るから、それまで待ちなさい。郵送すれば遅くても2~3日でそっちに着くはずだから」
そう言って郵便ポストの鍵を封筒に入れ、ポストに投函しました。
さて、このお話のどこがおかしいかということは、皆さんすぐにお気づきですね。
一応、念のためにご説明しておくと、鍵の入った封筒を投函して郵送してしまったら、鍵が無いために開けることのできない自宅の郵便受けにその鍵が配達されてしまって万事休す、というお話でした。実は、すぐにピンとこなかったあなた、明日は我が身ですよ、気をつけましょう。
それはさておき、そもそも鍵って郵送できるものなのでしょうか。
それ以前に、鍵を郵送することに問題は無いのでしょうか。今回は、そんな「鍵の郵送」について考えていきたいと思います。
鍵を郵送する時に注意すること
・鍵は裸で送らず、梱包を工夫しましょう
まず、鍵の郵送ができる・できないの話からすると、「できる」という事になります。
80円切手を貼って送る普通郵便であれば、25g以内(この場合、封筒や切手なども含めた重さ)であれば郵便物として鍵を送ることができます。ですから、自転車や原付バイクなどの軽くて小さい形状で規定以内の大きさの鍵であれば、郵便屋さんがポストからポストへと配達してくれるということになります。
しかし、あくまで、送るのは大切な鍵。
もし、途中で紛失してしまうような事があれば一大事ですので細心の注意が必要です。もし、郵便ポストに投函して鍵を送るのであれば、ただ裸の鍵をそのまま封筒に入れるのではなく、ダンボールや厚紙にテープなどでくっつけて挟んだり、エアキャップ(空気の入ったプチプチの衝撃吸収材)などで包むなどして、何かしらの梱包を施すことをおすすめします。
小さいから大丈夫だろうと思っていても、鍵の形状を考えると、郵便局に集められた郵便物の仕分けの際に、鍵の尖った部分から封筒が破れて外に飛び出してしまう危険性があるため、中身を工夫しましょう。
・書留で送るのがベター
また、できることなら、ポスト投函ではなく、簡易書留やレターパックといったような窓口で発送手続を行う方法のほうがおすすめです。
レターパックでも、後から配達の状況を追跡できるため、普通郵便に比べてリスクを減らすことができます。
http://www.post.japanpost.jp/service/letterpack/
【レターパック】
・本当に大事な鍵は自分で届けましょう
このように、鍵を郵送することは可能ですし、比較的簡単にできます。もちろん、法的にも違法でもなんでもありませんので、利用されることについては全く問題ないでしょう。
しかし、自宅の合鍵など、万が一が起こってしまった時に大きなトラブルにつながる可能性のあるような鍵は、できることであれば、しっかりと自分で渡したほうが良いかと思います。便利な世の中になり、「手間をかけない」ためのサービスも増えてきましたが、それにともなってサービスを利用する側の知識と責任も大きくなっていることもお忘れなく。簡単に考えていると思わぬ落とし穴が待っているかもしれませんので十分に注意しましょう。