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コラム
合鍵の保管場所ってどこにしてますか?
2019/9/10 更新
鍵の専門家が丁寧に教えます!
鍵を新しくした時などにマスターキーの他に合鍵を作っておいて保管しておくという人がいますね。また、賃貸などでも、本鍵と合鍵の2本をもらうこともあります。
そんな合鍵ですが、自分の家の合鍵を家に置く場合、それに意味はあるのだろうかという疑問が湧いている人はいないでしょうか。
というのも、例えば、合鍵を作ってそれを複数の家族が持ち歩くというような用途ではなく、いざという時に備えて、誰かが常に持ち歩くわけではないのに合鍵を作っておいて、
それを自宅に保管しておくといった方法ですが、果たしてこの合鍵の保管方法は正しいのでしょうか。
家に置いておくのは合鍵ではなくマスターキー
仮にマスターキーを自宅の金庫などに保管しておきながら、普段使いに合鍵を、というのであればまだ分かりますが、
自分や家族の中の誰かがマスターキーを普段使いとして使用し、家に合鍵を置いておくという方法はオススメできません。
カギはもし、なくしてしまった時にマスターキーがなければ、複製することができない場合もあるからです。
さらに、一般的な鍵であれば、中からドアを開ける時はサムターンを回すだけで、キーは必要はありません。基本的にカギを差し込むのは外側からだけですから、家の中に合鍵を置いておいたとしても緊急時にそれを使用することはないでしょう。
もちろん、そのような対策をしている方の意図としては、万が一鍵をなくしてしまったときのために、合鍵を余分に作っておいて、家に置いておくという考えからでしょう。
しかし、そのような場合、落としたカギを誰かが拾ってそれを悪用するという可能性は否めませんから、マスターキーを落とした時はもちろんのこと、合鍵を落とした時であったとしても必ずカギをシリンダーから交換して使用するカギそのものも新しいものにしてもらう必要があります。
ということは、必然的にあらかじめ作り置きしておいた合鍵というものは、そのような場合には必要なくなります、と言うより使えなくなってしまうものですから、
鍵を失くした時のための合鍵を作って保管しておく、ということは、あまり意味の無いものになることだということがお分かりいただけるでしょうか。
合鍵は必要な分だけ作りましょう
以上のことから、家の合鍵を家に保管しておくことは、一見トラブルの対策として有効のように思えますが、それほど意味の無いものだと言っても過言ではありません。
ですから、もし自宅にカギを保管しておくならば、合鍵ではなく本鍵にしましょう。
そして、あれこれと余計なことは考えずに合鍵は鍵を使用する家族の分だけ作るようにしておきましょう。
使用していない合鍵が存在しているということは、仮にそのカギを誰かが持ち出したり、盗まれたりした場合でも、カギが無くなったことに気づかないという結果を招きかねません。
「備えあれば」という気持ちも分かりますが、必要最低限のものだけあれば、それを保管する方法も最低限で済むというお話でした。